おもちゃ選びの大切さ:木のおもちゃ積み木の森店長の自戒もこめて

お恥ずかしい話ですが、社会人の長女が小さいときには、おもちゃ選びについてあまり真剣に考えていませんでした。デパートのおもちゃ売り場や量販店の店頭で、色がきれい、かわいい、キャラクターものの中から「子供が喜んで遊んでくれるおもちゃ」を安易に選んでいました。こうしていっとき喜んで遊んでも、長続きしないおもちゃがたくさんわが家にはありました。

「コンビニの弁当は食べさせない」「スナック菓子も体によくない」「炭酸飲料もダメ」。
忙しくて子育てに参加できない主人も私も、食べ物に関しては共通の「NG」がしっかりありました。
でも「おもちゃ」に関しては(長女のときには)あまり真剣に考えていませんでした。

「おもちゃにはおやつと主食がある」といわれます。流行もの、仕掛けで動くもの、キャラクターものなどはいっとき子どもを楽しませる「おやつ」おもちゃです。「主食」となるおもちゃは、「おやつ」おもちゃのような華やかさはないけれども、子どもの精神を限りなく豊かにする栄養源で、子どもには欠かすことができないものです。

子どもの体を成長させるのが「食べ物」なら、心と頭を成長させるのが「遊び」であり、その遊びの道具が「おもちゃ」なのです。

子どもは数多くのおもちゃと出会います。子どもにとって、クリスマスや誕生日の前日はワクワクして眠れないものです。そして、子どもはおもちゃと刺激的な出会いをするのです。

しかし、残念ながら市販のおもちゃには「こうやって遊ぶ」という製作者側の意図があり、遊び方が決まっている商品が多いのが現状です。極端に言えば、子どもはおもちゃで遊んでいるのでなく遊ばされているのです。そのお陰で、子どもたちはたくさんのおもちゃと出会いながら、遊びの中で自由に発想し、創造する感動を得ることが難しくなっています。

「創造力のある子」にしたければ幼児期に自由な発想で遊ばせる、ことが大切です。親は自分の考える遊び方で遊ばないと気に入らないようであれこれと干渉しがちです。でも、遊び方を教えると「考える力」は育たず、単にパターンを暗記してその遊び方を覚えたら飽きてしまうのです。だから、大人の感覚で子どもと遊ぶのでなく、たとえままごとセットのフライパンにおもちゃのお金をいれていようとも「お金を料理したら何ができるかな?」という感じで、大人の価値観を入れないほうがよいのです。

子どもが欲しいのは、おもちゃそのものでなく、「自由な遊び」であり、遊びの中で得られる「刺激的な時間」です。

乳児~幼児期は、子どもにとって親が最も必要とされる時期です。この時期の親子の関わりがその後の親子関係を決めるといっても過言ではありません。
 
だからこそ、お父さま、お母さまそしてお子さんの育児にかかわるご家族は出来るだけお子さんとの時間を共有して欲しいですし、よいおもちゃを選んで欲しいのです。後で振り返ると、親子で楽しめる期間は短いものです。本当に、あっという間に、子どもは大きくなりますから。
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