アナログなゲームの楽しさ:準備も含めて場と時間を共有できる

子どもたちがまだ小さかったころ、我が家では、誕生日やクリスマスになると
「ゲームは買わない」と宣言していました。
ただし、「一人で遊ぶ、コンピュータ系の」という意味ですが。
私が子どもの頃は「ゲーム」といえば、何といっても「人生ゲーム」。
続いて「億万長者ゲーム」「花札」「トランプ」などで、少し大きくなると「UNO」「モノポリー」でした。
小学生の頃、祖母も交じえて興じた花札、家族で遊んたトランプの「七ならべ」や「ポーカー」
大学時代にスキー場でやったUNO、卒業旅行ではまったモノポリーなど、いずれも楽しい思い出です。

ここでは家族や友だちと遊べるボードゲームやカードゲームの話をしたいと思います。

もともと、木のおもちゃにはまったきっかけは「積み木」ですが、
アナログなゲームは積み木と同じくらい魅力的です。
 
積み木は、あえて言葉にすると「積み上げたときの達成感」
「造形的な美しさ」「数学的・物理的に理にかなった美しさ」
などが魅力なのですが、
でもそれは大人である私の個人的な理由。
子どもと遊ぶおもちゃ」という点から考えるとちょっと違う気がするのです。
 
「子どもと一緒に作るコミュニケーション」「子どもの満足感を見られる」
「子どもの成長が見られる」など、自分が楽しいというより、
「子どもの様子を通して自分も楽しめる」というのが「子どもと遊ぶおもちゃ」では重要です。
そういう意味で親子でやる「アナログなゲーム」は、
子どもと一緒に楽しみ、子どもの満足感や成長を見られるという点で魅力的なのです。
それは「絵本の読み聞かせ」も同じで、
絵本もおもちゃも子どもの成長や親子のかかわりには必要な道具といえるでしょう。

さて、ゲームには勝敗が「能力によって決まるもの」と「偶然によって決まるもの」の2種類あります。
さらに「能力よって」にも「記憶力」「論理力」「瞬発力(スピード)」「観察力」「判断力」「作戦力」
などによって勝敗が決まるものがあります。

ゲームも様々なものがありますが、共通しているのは決められたルールや順番を守り、
その中で勝ち負けが決まり、嬉しかったり悔しかったりすることです。
参加者を募り、ルールを説明し、初心者がいるときはルールを作り、もう一度やりたいときはまた参加者を募り、と「ゲーム」は楽しみながら家族や友だちとコミュニケーションを取りながら遊ぶものです。

「ゲームを選ぶ時」のポイントは以下の通りでしょう。

1、 ルールが簡単である
カードをたくさん集めた人が勝ち、またはカードがなくなった人が勝ち など簡単なルールだと3歳くらいの小さい子でも一緒に遊ぶことができます。

2、 ○○家ルール、などルールを作ることができる
参加する子どもの年齢にあわせて、ルールを簡単にしたり、複雑にしたり、新しいルールを作ったりすることで全員が楽しめる工夫ができるとよいでしょう。シンプルなゲームほど。そうしたローカルルールが作りやすいです。

3、「負ける」経験をする
負けると「悔しい」ものです。でも、そうした経験の中で気持ちをコントロールしたり周りの雰囲気が読める/見えるようになったりするでしょう。また、「次は勝ちたい」「どうしたらいいかな?」と工夫する力もつくでしょう。

4、 大人も楽しめること
いろいろ遊ぶと分かるのですが、大人が楽しいものが子どもだって楽しいのです。子どもは何度もやりたがりますから、どうせなら自分も楽しめるゲームがよいでしょう。

5、 子供同士で遊べる
初めのうちは親が一緒に遊ぶことになると思いますが、親だと何かとわがままも聞いてあげられるものです。子供同士で遊ぶことによってルールを守ったり、ゲームを楽しんだりするために工夫する力がつくでしょう。
 
ゲームには勝ち負けがある と書きましたが、
年少のお子さんが楽しめるゲームの中には、みんなで力を合わせて苦境を打開するような協力系ゲームもあります。
 
いずれにしても、アナログなゲームにおいては、カードを配ったり、持ち駒を決めたり、陣地を決めたり、ゲームの舞台をセッティングしたり など大なり小なりの準備段階を経て、ゲーム開始となります。
 
そのプロセスをみんなで共有することも楽しみの一つですね。
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