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■ごっこ遊び/ままごと

ごっこ遊び/ままごと

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文章を書きながら「ままごとは何でままごとって言うんだろ?」っとふと疑問が湧きました。「ママの真似ゴト」で「ままごと」なのかなと思って調べてみると、ままごとの「まま」は幼児語で飯(めし)のことを指し、「ごと」は古い日本語で「コト」、つまり祭りなどの行事を指すそうです。様々な行事に炊事役として少女が参加したのが、後になって遊びへと変化したとのことでした。

さて、ままごとは子どもが最も自然に、自発的に始める遊びでしょう。また、子どもが他人の気持ちや立場を理解し、ストーリーを展開し、創造力を育むという意味でとても大切な遊びであると考えています。「人形遊び」も「ごっこ遊び」なのですがあえて分けたのは「おままごと」「お医者さんごっこ」「お店屋さんごっこ」といった「ごっこ遊び」と「人形遊び」では遊び方が異なるからです(詳細は「人形遊び」)。

赤ちゃんも1歳半~2歳には歩行も安定し、言葉が分かってきます。同時にいろいろなことに興味を示し、周囲を観察するようになります。うちの真ん中の子は1歳過ぎから、上の子が脱いだパジャマを畳んで仕舞ったり、不燃物と可燃物を分けて捨てたりして、私も驚いたものです。すごく周りのことを観察していて、父親として子どもの前で「変なマネはできない」と思ったものです。

この頃からお母さんの真似をしてお料理を作ってみたり、一緒に掃除をしたがったり、という行動が見え始めます。この時期のお手伝いは当然足手まといになりますが、そこはぐっと我慢してできる限りお手伝いに付き合ってあげることが大切です。そして「○○ちゃん、ありがとう!助かるわぁ。」という反応も忘れずに。子どもはそうやって人に喜んでもらう充実感を身につけていくものです。

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几帳面でしっかりしたお母さんにありがちなのが、この時期に、面倒だからとお母さんがせっせとやってあげてしまうということ。そうするとお手伝いをしない子どもになりがちです。小学生くらいになって「うちの子は忘れ物が多い」「だらしない」というお母さんがいますが、ほとんどの場合この時期の接し方が影響しています。だから、親として大切なのは、「子どもが思うようにならない」と感じたとき「自分がそういう育て方をした」という認識を持つべきなのです。
子どもへの文句は天に向かってつばを吐くようなものなのです。

話が脱線しましたが、子どもは「おままごと」をする時、馬鹿にできない「本気」があることに気付くはずです。だから親も本気で真剣に付き合うことが大切です。正直言ってこの時期の子どもの相手は疲れます。言葉は通じない、同じことを繰り返す、成長が見えにくい、などなど特に慣れないうちは辛いものです。でも、そこは大人。「うわ!おいしそうにできたわね」「ママも食べていい!?」「何を作ってくれたのかな?」と満面の笑みで応えてあげてください。そして、子どもが答えられるように促していくことが、言葉の発達や創造力を育むことになるのです。慣れるまでがんばってください。

2歳からはお友達と一緒に遊ぶ機会を作るとよいでしょう。そうすると、親であれば自分の思う通りにできたことも、友だちだと我慢しなければならない・譲らなければならないことを体験します。そして相手の気持ちを考えることの大切さを理解するようになります。この頃になると子どもが遊びの中で成長していく様子が分かるはずです。

そうすると、「ままごと」以外にも「お店屋さんごっこ」「お医者さんごっこ」など「ごっこ遊び」のレパートリーが増えていきます。子どもが生活の興味を自分なりに取り入れ、子ども自身の創造力でストーリーを展開していくのです。そこでは、親の理想や考えで遊ぶのでなく一緒に共感しながら、子どもの創造性や表現力を育んでいくことが大切です。

ままごと・ごっこ遊びの道具

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ままごとをしていて感じるのは、調理器具や食器、野菜などの「ままごと」のセットのパーツがやけに小さくて抽象化されたものが多いということです。これだと遊びにくいし、その世界に入りにくいといえます。では、「本物がよいのでは?」と考える人がいますが、それはそうでないのです。

子どもはあくまでも遊びの中の役割としてお料理をしたいのです。以前、うちには本物の「聴診器」がありました。で、それを使って「お医者さんごっこ」をやれば楽しいと思ってやったことがありますが、子どもは今ひとつ楽しめないようでした。いろいろな子どもと遊んでいて分かってきたのは、本物だと本物のお医者さんが入ってきてしまい、役に入りにくいというのがあるようです。

「ままごと」も同じで「本物の野菜を使えば楽しいか」というと、本物を使うと本物のお母さんがいるわけだから、子どもはお母さんの役にはなれないのです。かといって「いかにもおもちゃ」という感じのものでもダメだし、難しいですね。

「ままごとセット」選びでは、ある程度の大きさ、重さ、質感があるものがよいのです。具体的には、2歳くらいだと高さ50センチ程の流し台(キッチン)セットでもよいのですが、それだと「ままごと遊び」が本格化する頃には小さくなってしまうので、高さ60センチ程のものが丁度よいと思います。

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参考までに、一般家庭のキッチンは高さ80~85センチ程でひと頃と比べると高くなってきています。

「うちの子、おままごとが好きなんですよ。」と男の子のお母さんから耳にすることが多いのですが、はっきりいって「普通です」。「ままごと」は女の子の遊びと思われていますがそんなことはありません。特に幼児のうちは真似する対象が母親になるのは当然といえます。そのうちに、「仮面ライダーごっこ(古いかな)」みたいな特撮ものごっこになるでしょう。

そう考えると、大人にはよく分からない仮面ライダーの「ベルト」や「剣」とか「服」をクリスマスにあげるのも抵抗なくなりますよね。子どもはそれで「正義の味方」になって強くなれる気がするんです。まぁ、私も以前赤いオープンカーに乗っていたことがあるんですが、車が速くてかっこいいと、自分がかっこよく速くなった気がしたものです。

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最終更新日: 2021-05-29

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